2008年8月29日金曜日

滞在2ケ月目

8/10
バンガロールの朝は、いつもと同じように深い静寂の中で明けた。
思えば、1ケ月前、空港に降り立ったときは漠然とした不安と期待が交錯していた。
この1ケ月で実にいろいろな経験と知識を得た。
その中には、楽しかった事もイライラした事も怖い体験もあった。
インドは多様で混沌とした国であることを強烈に再認識させられた。
しかし、今では生活基盤もほぼ整い自分たちの生活ペースで徐々に生活できるようになった。
今日からは、いよいよ滞在2ケ月目に入る。
気持ちを新たにして、貴重なこの滞在を更にエンジョイしていく事にしよう。

この「SHINのインド日記」第二巻もご愛読の程をお願いしたい。

朝、BDA公園に行く。
最近では、Walkingよりも例の家族に合うのが目的になりつつある。
前に来たときに、今日は折り鶴を教えることを約束している。
しかし、折り紙は持参していない。
先日、Forum mallで見つけたギフト用の包装紙で代用するつもりで準備してきている。
最初に、一通りの折り方を見せる。
その後、子供たちに自由にやってもらった。
すると、姉の方は起用にも、ほぼ一人で鶴を折った。
とても感心した。
折り紙をしていると、彼らの両親がやってきた。
彼らに関して、いろいろな話が聞けた。
彼らの故郷は、同じカルナカタ州でもバンガロールから約70km離れた場所だそうだ。
名前は現地の発音なので良く聞き取れなかった。
当然、彼らに日本の事を聞いても何も知らない。
それどころかインドの事も、昨日、私たちが訪ねたバンガロールの植物園のことすら知らない。
他の州や町から来た人々の中には、テレビもなく、新聞もなく、近所付き合いもなく、ほとんど徒歩圏内で毎日を生きている人たちが結構いると聞く。
この家族もきっとその中に含まれるのかも知れない。
しかし、そんな生活の中でも、家族が助け合い、絶えず笑いがあり、楽しそうにしているのは何故なのだろうか。
子供達の瞳は輝きに満ち溢れ、大人達は毅然とした態度で振る舞っている。
他人との比較で考えることが習性になってしまっている私にはなかなか理解しがたい事である。もしかすると、インドに滞在中には解決できない深いテーマかも知れない。

公園では、兄弟とその両親と楽しい国際交流のひと時を過ごした。

海外に滞在する時には、折り紙に限らず出来る限り現地のものを使う工夫をしている。
これは、これまでの少ない経験から学んだ知恵である。
海外では、欧米を除けば日本のように物が豊富ではない。
日本から持参するのも良いが荷物になるし工夫する楽しみもなくなる。
このように不便さを楽しめるようになれば一流の国際人である。

実は偉そうに言っているが、恥ずかしながら今回も現地にあることを知らないで持ってきたものがいくつかある。
代表的なもので言えば、例えば、蚊取り線香である。
インドでも蚊取り線香は売っている。
色は茶色だが、形も匂いもまったく同じものを売っている。
いわゆる、ベープのようなコンセントに差して使用する蚊取り器さえ手に入る。
これには、All outと言う名前がついている。
Good namingである。
下のMaheshさんの奥さんにAll outを売っているお店を教えてもらった。
この時、Maheshさんの奥さんに「ご主人と喧嘩した時にもAll outを使うのですか」と言ったら思いのほかうけた。
なぜか、こんな事がやけにうれしかった。
Maheshさんの奥さんは喧嘩した時にAll outを使って、ご主人を追い出した事はないそうだ。
これは念のため。
Maheshさんの奥さんを見習って、私たちもAll outを他の用途で使うことのないようにしたい。

最近では、このAll outのお陰で私たちの寝室ではあの何とも言えない音の主は見かけない。

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