2008年8月29日金曜日

バンガロールを散策


8/12
インドに来て思いの他、これまで慌しい毎日を過ごして来た。
考えてみると、私たちはバンガロールから一度も出た事もなければ市内観光もしていない。
以前は、僅か6日間の滞在にもかかわらずMYSOLEにも遠出した。
そこで、今日はバンガロールの市内観光を兼ねて少し散策をすることにした。
最初の目的の場所はST. Patrick教会である。
ST. Patrick教会は、以前に、地元の新聞DECCAN CHRONICLEに落ち着けるスッポトとして紹介されていた。
ST. Patrickという名前も素敵だったので、ぜひ、行ってみたいと思っていた教会である。
地図で調べるとST. Patrick教会はバンガロールのほぼ中心にある。
先日、行ったCAUVERY Arts & Crafts Emporiumの近くである。
時間があったらCAUVERY Arts & Crafts Emporiumにもよってみる事にしよう。
そして、私が大変気に入ったサラスバティの木彫にも再び会ってみたい。
まだ、売れないで大きな顔をして店内に居座っているだろうか。

早速、家の近くでオートを捕まえる。
250INRと言われる。
以前の私なら何の疑問も持たないで平然と席にもたれ掛かっていた。
今では、250INRなんてお話にならない。
250INRあればバスでMYSOREの近くまで行ける。
オートの運転手はインド人以外には、決してメータでは行かない。
相場の2-3倍は吹っかけてくる。
こういうふざけた値段の時は、あまり多くを言わないで一言だけ言えばよい。
「Go away」
このくらいの事で行ってしまうオートはまずいない。
ほとんどのオートは立ち去らない。
そこで、次は淡々とこう言えば良い。
「I was stay in Bangalore for 1 Year」
私たちは先月にバンガロールに来たばかりである。
多少、英語が正確ではないが構わない。
Will がWasになっているが大した違いはない。
私たちは1年間、滞在するつもりである。
It’s OKの世界である。

未だオートが居たら、もう完全にこちらの勝ちである。
一気に畳み掛けてこう言う。
「I know Bangalore rule is by meter」
「By meter is ok?」
この方法で今日も250INRの言い値の所に70INRで行けた。
しかし、この方法は雨が降っている時や夜には通用しない。
雨の時や夜には、力関係が完全に逆転する事を忘れると一晩は外で夜を明かす事になる。

ST. Patrick教会はM.G loadとBrigade loadの交差点から南に500mくらい下った所にあった。
周りをBrigade loadとMuseum loadのブランドショップ街に囲まれているが、付属の小中学校と共に静かな佇まいの一角にある。
バンガロールの中心街であるということを除けば、なかなか風情がある場所である。
ちょうど、下校時なのか生徒が大勢歩いている。
歩いているのは、男の子ばかりなのでたぶん男子校なのだろう。
学校の周りの道路には迎えの車が沢山来ている。
教会の付属でもありST. Patrick schoolという名前からしても、きっと名門校に違いない。
従来の好奇心が顔を出し、生徒の仕草、態度、それに顔をつぶさに観察した。
やがて、一つの結論に達した。
今のままなら、10年後には日本は間違いなくインドに追い抜かれるだろう。

さて、次の目的地はGovernment Museumである。
Government Museumは、CUBBON Parkの中にありST. Patrick教会からそれほど遠くはない。
私たちは、歩いてみることにした。
とにかく、インドでは我ながらよく歩いている。
30INRのオート代がもったいないだけではない。
街の中心街では、中途半端な距離ではオートに乗車拒否されるからである。
これにも道理があり、バンガロールの街中はすざまじい交通渋滞である。
オートは時間制ではないので近くの客では全く採算が取れないのである。

ST. Patrick教会からGovernment Museumまでは、ゆっくり歩いて30分くらいである。
途中に歴史を感じさせる学校やAIRPORTホテル、あるいはBritish Libraryなどオートで通り過ぎるのはもったいないくらいの雰囲気のある通りである。
インドのホテルをじっくり見る機会は初めてだったのでAIRPORTホテルに寄り道した。
名前はAIRPORTホテルだが、外国のビジネスマンはほとんど見かけない。
ホテルというよりも寂れた寄宿舎かモーテルのようだ。
グレードが驚くほど低い。
完璧に名前負けしている。
唯一、ホテルらしいと言えばガーデンレストランがある事くらいである。
Tea timeと洒落込もうとも思ったが、回りにゴミが散在していたので止めた。
インドで食事するときは店内だけではなく、周りのゴミの量も一つの判断材料にすると良い。

Government Museumは1886年に建立された歴史を感じさせるレンガ作りの立派な建物である。
バンガロールの市内観光のパンフレットにも載っていたので、多少は期待して入った。
しかし、中には石像や記念物、優れた彫刻の断片が単調に置かれて居ただけだった。
ものの5分も経たないで後にした。
料金は4INRなので期待するほうが無理なのかも知れない。
この料金で隣接するVENKATAPPA Art Galleryにも入れる。
僅か10円で2つの文化的な施設に入場させて貰えるのである。
文句を言うほうがおかしい?
確かに、文句を言うほうがおかしかった。

VENKATAPPA Art Galleryには、マイソールの芸術家VENKATAPPAの風景画と20世紀インドの芸術家の作品が展示されていた。
VENKATAPPAの風景画は、そのほとんどがOOTYを描いたもので、私は興味深く一つ一つの絵を見て回った。
風景画も素晴らしいが、私は日本を発つ前からOOTYと言う場所に興味があり、今回の滞在中に2-3回は訪れたいと思っていた所である。
VENKATAPPAに愛され描かれていたOOTYは期待通りの所である事を十分に予感させた。

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