2008年8月29日金曜日

インドの交通事情

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インドの交通事情。
信号はバンガロール全体で10ケ所にも満たない。
交差点には信号も信頼感もない。
我先に、押しのけて、割り込んで、クラクションを響かせ、ただひたすら先を急ぐ。
どこで、どう折り合いをつけているのかは分からないが不思議と事故はない。
きっと、少しの追突など事故のうちに入らずにお互いに知らん振りしているのだろう。
これとよく似た光景をイタリアのミラノで見た。
自動車と言う自動車のバンバーが皆、めちゃめちゃになっている。
高級自動車も例外ではない。
なんでも、駐車するときにバンバーを使って止めるらしい。
スペースがないときはバンバーを使ってこじ開けるそうだ。
当時は、半信半疑だったがまんざらウソでもないようだ。
同じようなことをしている人種がここにもいる。

時々、交差点に警察官が立って交通整理をしている。
いや、交通整理ではなく混雑に拍車をかけている。
その証拠に、警察官がいない交差点では車の流れはそれほど悪くないが、車の流れが悪くなった先の交差点には必ずと言ってよいほど警察官がいるのである。
どういう根拠で、どういう判断で交通整理をしているのかは皆目、検討がつかない。
気分でやっているとしか思えない。
趣味だとしたら悪趣味である。
しかし、警察官の権限は絶対的である。
あの高名なオートのドライバも文句一つ言わない。
ひたすら、待っている。

そして、車が動き出す時には、すさまじい光景が展開される。
あの、我先に、押しのけて、割り込んで、クラクションを響かせ、ただひたすら先を急ぐ、すべての運転手の習性が目を覚ます。
しかも、いっせいに。
F1のスタートかチキンレースか。
一番になっても何ももらえないのに、必死に前に前に飛び出していく。
きっと、こんなことぐらいしか楽しみはないのだろう。

道路はひどい。
大きな穴が至る所にあり、そこに雨水が溜まっている。
雨水なので深さは分からない。
避けて通ればよいと思うが1mmでも先を行きたいので平気で突っ込む。
オートは水陸両用ではない。
ドライバは、自分の意思で突っ込むので心の準備が出来ている。
乗っているほうは堪らない。
こちらは、何の準備もなく頼みもしないのに水溜りに入れられる。
水がきれいな分、ジェットコースタの方がまだましだ。
雨上がりにオートに乗るにはそれなりの覚悟を要する。
濡れるのがいやなら真ん中に一人で乗るか、乗っている間は足を上にあげているとよい。

タクシは不思議と町では見かけない。
数も少ないし、いわゆる流しはほとんどないらしい。
僅かに、ホテルの前に数台いるくらいである。
乗るときは、タクシ会社に電話する。
但し、来る保障はない。
インドに来て、まだ一回もタクシを利用していない。

バスは沢山、走っているが地元民以外は利用出来ない。
別に、乗るのにライセンスが必要と言うわけではない。
どこが停留所でどこにいくバスかは、地元民しかわからないのだ。
大勢の人が立って同じ方向を見ていたらそこが停留所かも知れない。
他の地域から来たインド人にも行き先の文字が読めないのである。
バスは驚くほど安く、バンガロールの全地域を網羅しているので利用したいが、さすがの私もためらっている。
長距離バスから制覇していく。

そこで、普段の足は否応なしにオートになる。
これが、また曲者である。
州法では、メータ制が定められているが文字の読めないドライバには何の意味もない。
BYメータと言っても反応はまず返ってこない。
大体、相場の倍近い値段をふっかけてくる。
こちらはその手は先刻承知である。
何度も同じ手は食わない。
オートのドライバは神業のような運転をする。
文字では表せない。
ここに来て、体験するしかない。
たった、30-40INRでディズニーランドよりcoolな体験ができる。
但し、航空運賃は含まれてはいないが。

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