2008年9月13日土曜日

やはり、昔の技術者は違う

昨日の夕方、懐かしい技術者にあった。
彼は、私たちがバンガロールに滞在していると聞いて、わざわざ子供を連れて会いに来てくれた。
彼と会うのは、実に10年振りである。

彼は私が働いていた会社の初めてのインド人技術者であった。
当時は、日本に来るインド人技術者は珍しかった。
彼と他にもう一人の技術者2人で日本に来た。
私には当時の記憶は余りない。
顔は良く覚えていないが、何故か2人の名前はハッキリと記憶している。
多分、当時は初めてのインド人技術者と言う珍しさもあっていろいろと交流はあったのだろう。

しかし、彼は当時の事を鮮明に記憶していた。
そればかりか、当時、一緒に写した写真を今でも大切に持っているという。
二度と会えないかも知れない人との記憶や写真を大切に持っているインド人がいた事に感激するのは可笑しいだろうか。

現在、彼は日本の某大手メーカが設立した同名のインドの会社の技術責任者をしている。
彼の所では、プリンターの組み込みソフトウェアを開発しているとの事である。
日本には良く行くらしく、今年も4月に行って今月末からまた行く予定らしい。
彼の日本の会社の研究開発拠点は、亀山と天理などにあり今回は天理市に6ケ月間行くらしい。

私はバンガロールに来て何人かのインド人技術者と話をする機会があったが、彼と話をしてみると全く他の技術者とは受ける印象が異なっていた。
彼は日本語をほとんど話さない。
下手な英語で話を聞いていても、違いは一目瞭然にわかる。

自信に満ち満ちているのが自然に伝わってくるのである。
背筋をピーンと張り、落ち着いた態度でかみ締めるように話す。
話の内容も経験にもとづき説得力がある。
確か、年は私より20近くは下のハズであるが、何かこちらが悟るような感じである。
これぞ、まさしくインドのIT技術者である。

インド人IT技術者は世界的にその優秀さが有名であるが、それは彼などが10年間で築き上げたものであり、現在の学問的なバックボーンだけは申し分ないが、打算的で自己顕示欲が強いインド人技術者に与えた評価ではない。

省みて、これと同じ事が今の日本にも言えないか。

来週の土曜日には、彼の家に招待された。
とても、楽しみにしている。
ちなみに、彼と一緒に来たもう一人の技術者はアメリカの大手企業のCISCO社の役員をしているそうである。

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